中古マンションのエアコンは外して引き渡すのが良いか?

中古マンションのエアコンは
外して引き渡すのが良いか?
判断の話をします。

 

中古マンションを売るにあたって
考えるべきことは数多くあります。

 

投資においては売るためには
どうすればいいかが重大ですが、
今回は売れたあとの問題点のひとつを
取り上げたいと思います。

 

それがエアコンです。

物件レベルの話ではないので
スケールは大きくないですが
地味に厄介な問題です。

 

どうすべきかは
買主さんと話し合って決めるというのが
結論になります。

 

…あまり結論っぽくない(笑)ですが、
一概には言えない部分でもあるんですよね。

ということでエアコンの話を
進めていきたいと思うので
よろしくお願いします^^

・付帯設備について知っておこう

中古マンションの売却において
大前提となるのは、
何も残さないで引き渡すことです。

それは当たり前過ぎることなので
わかると思います。

個人的なものを残されても
困りますよね(笑)

ただ、残すべきものや
「残さなくてもよいもの」は
状況や考え方によっていろいろあります。

そのひとつがエアコンですね。

エアコンの話をする前に
まずは付帯設備について
知っておく必要があります。

付帯設備とはマンションなどの
物件にはじめからセットになっている
設備の総称です。

まっさらな状態で引き渡すのが
前提ではありますが、
すっからかんという意味ではありません。

代表例は給湯器や電気、ガス、水道などの設備、
キッチンや浴槽、シャワー、トイレ、
水栓などの水回り設備、
冷暖房機といった空調設備などです。


それらは付帯設備の中でも
主要設備と分類されており、
物件とほぼ一体となるものです。

さすがにそれらがないと
住まいにはならないですよね(笑)

問題となるのはその他の設備です。

エアコンや照明器具をはじめ、
収納具や網戸、シャッターなどの建具類、
アンテナも含むテレビ類、
その他、カーテンや物置などなど。

そういった物たちはいわゆる動産です。

不動産とは土地及びその定着物と
民法で定められている通り、
物件+主要設備と解釈できます。

動産は簡単に取り外しができ、
動かすことができるものをいいます。

言い換えれば、
ほぼほぼ個人所有のものといえます。

なお、付帯設備表というものがあります。

不動産売買において物件と一緒に
引き渡される書類のことです。

各設備の名前をはじめ、
不具合の有無も一緒に記載されるので
トラブルを防ぐ役割もあります。

もちろん、原則としては
動産は片付けるものですが
どちらか迷うものが存在します。

それがエアコンですね。

・残した場合に起こりうること

なぜエアコンが問題になるかというと、
主要設備に準ずるものだからです。

地域によっても変わりますが、
基本的に関東や関東以西の地域では
エアコンは必須ですよね。

なので買い主側から見れば
はじめから付いている方が
断然助かるわけです。

といっても、エアコンは動産でもあり、
法律的にも外すべきかそうでないかといった
明確なルールがあるわけではありません。

一言でいうと売主側の自由なのです。

よって、いろんな考え方が生まれます。

例えば、基本的には外すことになってはいるが、
あったほうが売る時の宣伝になるから
残したほうがいいかもしれない、など。

投資するなら当然生まれる考えですね。

また、エアコンの状態にもよります。

比較的新しいなら残す価値はありますが、
かなり古くていつ壊れても
おかしくない状態ならば
取り外したほうがいいとなります。

仮にすぐ壊れたとなれば
トラブルに繋がる恐れがあります。

ちなみに全国の不動産業者の多くが加入する
不動産流通経営協会の契約書によると、
7日以内に故障や不具合の通知を受けた際は、
売り主は修補する責任を負うと記載されています。


今は売り主の責任が重くなってきているので、
軽く考えないほうがいいです。

とはいえ、撤去するにも工事費用がかかり、
捨てるにも自治体への処分費用、
そして手間暇もかかってしまいます。

売り主側の立場にたてば、
どちらかというと残したほうが
メリットは大きいといえます。

が、それも時と場合によって
変化するということです。

・最終的な判断は買い主と相談してから

いろんな観点がありますから
地味ですがややこしく厄介なエアコン。

どうやって決めるか迷ったときは、
買い主と相談する以外にないと思います。

売り主と同じく、
買い主にも様々な事情や気持ちがあります。

どの買い主がどういう法則で
エアコンを残すか残さないかなど
どこにも書いていませんしね…

折り合いをつけるには
話し合いが唯一かつ最良な方法なのです。

例として、買い主側の事情は
大体次のようなものがあります。

他人が使ってきたものに抵抗感を感じるとか、
中古のエアコンは汚い、すぐ壊れるのは勘弁、
もしくは家電の好みも考えられます。

色や性能、メーカーなどですね。
(そこまでこだわる人は稀でしょうけど)

逆に、付いているだけで
ありがたいと思う人もいるでしょうし、
金銭的に助かると思ってるかもしれません。

エアコンも安い買い物ではないですので
あれば嬉しいと思うのは容易に想像できます。

大きな目安となるのは物件と同じく年数です。

購入してから5年以内なら
堂々とそのまま引き渡せますね!

もちろん不具合がないか
チェックするのが前提です。

5年以上8年以内なら概ね良好で、
良い話の種にもなるでしょう。

8年以上だとアレになってくるので
要相談という感じです。

ちなみに主導権は売主側にあります。

たとえ10年以上使ったとか
型式が古い年季の入ったエアコンだとしても、
動作に問題なければ
残すという選択肢はあります。

引き取るのが面倒だと思って
残すのだってふつうにありです。

ただ、面倒だからという理由を
そのまま伝えてしまうと印象が悪すぎるので、

物件自体が安めの設定なので
古いエアコンの引き渡しが条件になります、
などのもっともな理由を考えるといった
工夫が必要になるでしょう。

もちろんおすすめは買い主側のメリットを
優先して考えることです。

妙な条件をつけて物件が売れにくくなったら
せっかくの中古マンション投資が
台無しになってしまうかもしれません。

ただ、エアコンだけで
そこまで問題になることはほぼないので、
あくまで参考として捉えておいてください。