この記事で分かること

  • いまの金利で、毎月の返済額がいくらになるか
  • 毎月の修繕積立金の目安と、大田区の届出の決まり
  • 「いずれ売る」を、成約データと10年後の残高で見るとどうか

2026年9月に、いまの金利・積立金・相場の数字を足しました。

金持ち父さん貧乏父さんの不動産理論、
マイホームは負債は間違い!?

金持ち父さん貧乏父さんは
投資をしていなくても
聞いたことがある人が多いくらい
とても有名です。

ロバート・キヨサキ氏の著作で
世界的にベストセラーになったほどです。

おそらく今でも売れてると思いますし、
影響を受けた人は日本だけでも
何百万人と存在しています。

もちろん僕もその一人です。

不動産業の人間でもあるので
とても身近に感じるノウハウでもあります。

ロバート・キヨサキ氏がいう資産は
不動産も含まれますので、
現在も認識せざるを得ないような
状況ともいえます。

ただ、彼の考え方をそのまま当てはめて
仕事をしているわけではありません。

むしろ逆のことをお伝えしているので
似て非なる者となりますでしょうか。

今回は不動産に関する認識の違いを
大胆にもお伝えしていきたいと思います。

資産の条件とは?

不動産の話に入る前に、
資産について解説する必要があります。

まず、通常の意味における資産とは、
現金化できる価値のあるものすべてを指します。

家や土地、車はもちろん、
机や椅子、電化製品、書籍などなど
お金になるものはすべて資産になります。

一見、ガラクタにしか見えないものでも
それが欲しい人がいる、つまり需要があれば
価値が付くので立派な資産です。

もっといえば、需要が全然なくても
その物の買取業者が存在し、
たとえ1円でしか買い取ってくれなくても
それは資産と言えます。

ロバート・キヨサキ氏
(以下、金持ち父さん)の場合は、
その定義がだいぶ異なります。

彼のいう資産とは、
キャッシュフローを生み出すものです。

直訳するとお金の流れ。
つまり、お金を生み出し続けるもの。

ただそのものに価値があるだけでなく、
価値を生み出し続ける力がないものは
資産ではないというのです。

不動産投資は正に資産を手にする投資法です。

毎月家賃収入が入ってくるのですから
キャッシュフローがありますよね。

ここまではほとんどの人は納得いくと思います。

問題はここから。

金持ち父さん理論

マイホームは資産にはなりません。
なぜなら→
キャッシュフローがないからです。

マイナスの意味でしか
お金の流れがないともいえます。

住宅ローンの返済をはじめ、
固定資産税や修繕費などの出費ですね。

出費があってもお金にできるものですから
一般的には資産といえますが、
金持ち父さん的にはマイホームだけでは
お金を生み出せないから違います。

資産どころか負債という考え方になります。

負債というとほとんどの人は
抵抗感を示すと思いますが、
投資をするとなると
頭を切り替えて考えましょうね!
と言われます。

たしかに生活と投資は別次元の話ですので、
お金を稼ぐモードにならないといけない
というのはわかります。

わかりますが…
僕はここで物言いを出したいと思います。

マイホームだって資産になります!!

金持ち父さん貧乏父さんの考えでは、
マイホームはお金にならないから
持つべきではないとなっています。

たしかに家賃収入は望めないですし、
売るにしても資産価値が下がりますから
納得できる部分はあります。

しかし、同時に納得できない部分もあります。

それが前提条件です。

マイホームは生活拠点ではありますが、
同時に資産として持つことだって出来ます。

簡単にいうと、いずれ売ることを
想定したマイホームならば
十分資産にすることが可能なのです。

そのためには価値が下がらない、
もしくは下がりにくい物件を
見極めるのが絶対条件ですが、

それさえ出来れば
マイホームはちゃんとした資産になります。

必ずしもマイホーム=負債ではないことを
覚えておいてほしいのです。

負債となるマイホームを買う人が多いのは、
そもそもほとんどが好条件とはいえない
物理的な問題が前提にあるのもそうですが、

物件の選び方がわからないことも
大きな一因です。

あと資産であることの
わかりにくさも関係していると思います。

家賃収入はすぐに入ってきますが、
稼げるマイホームは長期スパンで見ますし、
直接的な収入にならないので
実感しにくい部分があります。

稼げるマイホームって何?

直接的な収入とは、
口座に現金が振り込まれるといった
もろプラスになることを指します。

実感しやすいと安心感にも繋がるので
それが当たり前に思われてると思いますが、
不動産投資は家賃収入だけではないんですね。

また、家賃収入を得るという
一般的な不動産投資をしたとしても
必ず儲けられるかはわかりません。

家賃収入より経費の方が高いと赤字、
すなわち負債となります。

そんなことありえるの?
と思う人は一定数おられると思いますが
残念ながら日常茶飯事です。

投資計画をあまり考えないでいると、
無理な住宅ローンを組んでしまって
けっきょく赤字になることは
珍しいことでもなんでもありません。

ひどくなると不動産をとにかく
たくさん持っておいたほうが
資産になると思い込んで、

キャッシュフローが回らなくなり
物件を手放さないといけないという
本末転倒なことにもなります。

いずれの手法にしろ、
とにもかくにも見極めが重要ってことです。

仮にちゃんと見極めができるのであれば、
借家だろうが持ち家だろうが
金持ち父さんの理論の上でも
資産にすることは可能なんですね。

本を読んだことがある人ほど
ちょっとびっくりな
考え方だったかもしれませんが、

とりあえずマイホームだって
資産になることを覚えておいてください。

稼ぐ視点でマイホームを買えば、
管理責任が伴う実質従業員とかではなく、
ビジネスオーナーゾーン、
投資家ゾーンに入ったようなものですよ!

出ていくお金は、いまの金利でこうなります

本文は、マイホームの出費として「住宅ローンの返済」「固定資産税」「修繕費」を挙げていました。このうち返済額は、借りたときの金利で決まります。日本銀行は2026年9月18日に政策金利を1.25%程度へ引き上げ、9月24日から適用しています。同年6月は1.0%、その前は0.75%でした。変動金利は金融機関ごとに違うので、ここでは公表値のあるフラット35を挙げます。2026年9月の資金受取分で、借入期間21年以上35年以下の最頻金利は年3.460%です。

5,000万円を35年で借りたとき毎月の返済額
金利1.08%約143,000円
金利3.46%約205,500円

出どころ: 日本銀行「金融市場調節方針の変更について」(2026年9月18日)、住宅金融支援機構「最新の金利情報」(2026年9月資金受取分)。毎月の返済額は、元利均等・35年での当方の計算です。

同じ値段の家でも、借りる時期で毎月の出方が変わります。本文が言う「無理な住宅ローンを組んでしまう」かどうかは、値段だけでなく、この毎月の額で決まります。

毎月の積立金も、出ていくお金です

本文は修繕費を出費に挙げています。分譲マンションでは、毎月の修繕積立金がこれにあたります。国土交通省のガイドラインには、1平方メートルあたり1か月の目安が示されています。

建物の規模平均幅
20階未満・延床5,000平方メートル未満335円235〜430円
20階未満・5,000〜10,000平方メートル未満252円170〜320円
20階未満・10,000〜20,000平方メートル未満271円200〜330円
20階未満・20,000平方メートル以上255円190〜325円
20階以上338円240〜410円

出どころ: 国土交通省「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」(令和6年6月改定)。機械式駐車場は別途加算です。

大田区では、昭和58年12月31日以前に新築された6戸以上の分譲マンションについて、管理の状況を区に届け出る決まりがあります(東京都の条例にもとづくもので、届出先は大田区 建築調整課 住宅政策担当です)。本文の言う「見極め」は、建物そのものだけでなく、管理と積立金の中身を見る話でもあります。

「いずれ売る」を数字で見ると

本文は「売るにしても資産価値が下がります」と書いています。売った値段の側の数字が、東日本レインズの成約データです。大田区の単位では公表がないので、東京都区部の中古マンションの値です。

成約平方メートル単価成約価格成約件数
2020年81.67万円4,889万円15,087件
2025年130.75万円(前年比+13.2%)7,401万円(+11.2%)21,912件
2026年8月132.69万円(前年同月比−0.3%)——

出どころ: 東日本不動産流通機構「首都圏不動産流通市場の動向」2020年・2025年の年報、月例マーケットウォッチ2026年8月度(2026年9月10日公表)。区や地区の単位の成約価格は公表されていないので、東京都区部の値です。

本文の「売るにしても資産価値が下がる」は、記事が書かれた当時の見方です。都区部の数字では、2020年から2025年にかけて上がっています。一方で2026年8月は、2020年4月以来76か月ぶりに前年同月を下回りました。値下がりを前提に置くか、上がった相場を前提に置くかで、見極めの中身は変わります。

もうひとつ、売るときに手元に残るのは、売れた値段からローンの残高を引いた分です。4,980万円を35年・元利均等で借りたとき、10年後の残高は金利0.6%なら約3,662万円(10年で減る元金は約1,318万円)、3.46%なら約4,106万円(約874万円)です。同じ10年でも、元金の減り方が違います。買うときの考え方は「なぜ家を買うのか」に、大田区の中古マンションの入口はこちらにまとめています。