「家を買う前に知っておきたい!不動産購入の完全ガイド」

絶対に家探しで失敗しないお金のこと

はじめに

不動産購入は、多くの人にとって一生に一度の大きな決断です。
購入プロセスを理解し、準備を整えることが成功への鍵となります。

そのなかでも、一番心配であり、
不安になるのがお金です。

自分の年収でいくらが適正なのか?
本当に買えるのか?
支払いを継続的にできるのか?

一歩間違えるだけで、
後悔するので、必ず資金計画をすることです。

資金計画の立て方

購入に必要な総額を把握し、頭金やローンの計画を立てます。

予期せぬコストに備えるため、余裕を持った計画が必要です。

不動産購入における総額の把握

  1. 物件価格の確認: 物件の価格を明確に把握するため
    どのようにして価格設定するかお伝えします。

年収600万円 年齢30才 住宅ローン組む場合

将来的に様々なライフイベントや経済的な変動に
直面した場合のリスクを検討します。

35歳、40歳、45歳、50歳、
重要な出来事が起きた場合の影響を考えてみましょう。

 

シナリオとリスク

35歳 – 子供が生まれる

  • 追加の生活費:子供の誕生は喜ばしいが、育児には追加の費用がかかる。子供の衣食住、教育費、医療費などが新たな負担となる。
  • 収入対支出バランスの変動:育休やパートタイム勤務への移行などにより収入が減少する可能性があり、固定のローン返済が重荷に感じられることがある。

40歳 – 会社のリストラや収入減

  • 収入減少による影響:定期的なローン返済と生活費を賄うのが難しくなる。節約や返済プランの見直し、緊急資金へのアクセスが必要になる。
  • 再就職の困難:年齢を重ねると再就職が難しくなる可能性があり、安定した収入源を確保するためのプレッシャーが増す。

45歳 – 大きな医療費が必要になる

  • 医療費用の増加:急な病気や事故により、高額な医療費が発生する可能性。これが貯蓄を消費し、ローン返済能力に影響を与える。
  • 保険の見直し:適切な保険カバレッジを持っていない場合、突然の出費が家計に大きな打撃を与える。

50歳 – 子供の高校・大学教育費

  • 教育費の増加:子供が高等教育を受ける場合、授業料、住居費、生活費などが必要。これらの費用は予想以上に高額になることが多い。
  • 退職資金の準備:自身の退職計画と子供の教育費用とのバランスをとる必要があり、財務計画に複雑性が増す。

35歳で子供が生まれたときの追加の生活費用

1. 出産費用

  • 分娩費用:一般的に病院や助産院での分娩費用がかかります。保険が適用されない費用で、平均して約30万円〜50万円程度。ただし、出産育児一時金として公的な保険から42万円が支給されるため、差額が自己負担になります。

2. 初期の育児費用

  • ベビー用品の購入:ベビーベッド、ベビーカー、チャイルドシート、おむつ、衣類など初期に必要なアイテムの購入で約10万円〜30万円。
  • 乳児用品:ミルク、哺乳瓶、ベビーフードなど月々約1万円〜2万円。

3. 保育

  • 保育園費用:公立または私立の保育園によって異なりますが、平均して月額2万円〜10万円。所得に応じて保育料が変動します。
  • 病児保育などの追加費用:病気の際など特別なケアが必要な場合は追加で費用が発生することもあります。

4. 医療費

  • 定期的な健康診断、予防接種:多くの自治体で無料または補助がありますが、一部自費での接種もあり、年間数千円〜1万円。

5. 教育費

  • 幼稚園費用:3歳から就園する場合、公立または私立によって異なりますが、月額1万円〜5万円。
  • その他教育関連費用:絵本や教材、教育関連のイベント参加費用など、月額数千円から数万円。

子供が生まれてから高校卒業までの期間にかかる費用

基本的な仮定:

  • 子供1人または2人が0歳から18歳まで育成。
  • 医療、教育、日常生活の費用を含む。

コストの内訳(年齢0歳〜18歳まで)

1. 初期育児費用(0〜1歳)

  • 出産費用:分娩、入院費用を含む平均で50万円(出産育児一時金42万円を控除した場合、純負担額8万円)
  • ベビー用品の初期費用:約20万円
  • 乳児用品の年間費用:約12万円(月額1万円)

2. 幼児期(1歳〜6歳)

  • 保育園費用:平均で月額3万円(地域による)、年間36万円 x 6年 = 216万円
  • 日常生活費:食費、衣服、おもちゃなど月額1万円、年間12万円 x 6年 = 72万円

3. 学童期(7歳〜12歳)

  • 教育費:学校の費用(教材費含む)、活動費など月額1万円、年間12万円 x 6年 = 72万円
  • 日常生活費:食費、衣服など月額1.5万円、年間18万円 x 6年 = 108万円

4. 青年期(13歳〜18歳)

  • 教育費:私立中学・高校進学を仮定しない場合、活動費、塾費など月額2万円、年間24万円 x 6年 = 144万円
  • 日常生活費:食費、衣服など月額2万円、年間24万円 x 6年 = 144万円

合計コストの試算

子供1人の場合:

  • 初期育児費用: 8万円 + 20万円 + 12万円 = 40万円
  • 幼児期: 216万円 + 72万円 = 288万円
  • 学童期: 72万円 + 108万円 = 180万円
  • 青年期: 144万円 + 144万円 = 288万円
  • 合計: 40万円 + 288万円 + 180万円 + 288万円 = 796万円

子供2人の場合:

  • 初期育児費用: 40万円 x 2 = 80万円
  • 幼児期: 288万円 x 2 = 576万円
  • 学童期: 180万円 x 2 = 360万円
  • 青年期: 288万円 x 2 = 576万円
  • 合計: 80万円 + 576万円 + 360万円 + 576万円 = 1592万円

これらの試算はあくまで一例であり、私立学校への進学、塾や習い事、医療費、特別な支出が発生する可能性も考慮する必要があります。また、物価の変動や生活水準の向上、地域差によってもコストは大きく異なることがあります。特に教育に関する選択(私立学校への進学や習い事の数と種類など)は費用を大きく左右します。また、将来的なインフレや経済状況の変化も考慮に入れる必要があります。

考慮すべきその他の費用と要因

  • 特別支出: 病気や怪我などの医療費、家族旅行や記念行事などの特別な支出も予測しにくいが重要な部分です。
  • インフレの影響: 物価上昇率によっては、上記の試算よりも実際の費用が高くなる可能性があります。
  • 政府支援の変化: 児童手当や教育支援の政策変更が家計に与える影響も考慮する必要があります。

ファイナンシャルプランニングの重要性

子供の育成に伴う経済的負担を考慮して、適切なファイナンシャルプランニングが重要です。計画には以下のポイントを含めると良いでしょう:

  1. 緊急資金の確保: 予期しない支出に対応するために、緊急資金を確保しておくことが重要です。
  2. 教育資金の計画: 子供の教育費用に対して、早めに教育資金を計画し、必要なら教育ローンや奨学金の利用も検討します。
  3. 長期投資: 教育費や将来の大学費用に備えて、株式やファンドなどの長期的な投資戦略を構築します。
  4. 保険の見直し: 子供が生まれた際には生命保険や医療保険の見直しを行い、家族を守るための適切なカバレッジを確保します。

このように、子供が生まれることは大きな喜びであると同時に、責任と計画を要するイベントです。家計に与える影響を事前に理解し、準備を進めていくことで、経済的な不安を軽減し、家族全員が健やかに成長できる環境を整えることができます。

一般家庭の特別支出(医療費や家族旅行、記念行事)

医療費

  • 一般的な医療費: 日本では健康保険が適用されるため、通常の医療行為にかかる費用は保険適用後の自己負担で済みますが、自費診療の場合や保険適用外の特定の治療には追加費用が必要です。年間で数万円から数十万円が一般的です。
  • 病気や怪我の場合: 大きな手術や長期入院が必要な場合、数十万円から数百万円の費用が発生することがあります。ただし、高額医療費制度により、一定額以上の医療費に対しては還付を受けることが可能です。
     平均費用の見積もり
    • 年間で一般的な医療費としては、小児科を含めた診療や予防接種などで5万円程度。
    • 急な病気や怪我に対しての追加費用として10万円を見積もる(年によって大きく変動)。

家族旅行

  • 国内旅行: 家族4人での国内旅行の場合、交通費、宿泊費、食費などを含めて3日間で10万円から30万円程度が目安です。
  • 海外旅行: 家族4人での短期海外旅行は、地域にもよりますが、30万円から100万円以上かかることもあります。特に遠方への旅行や観光地での宿泊は高額になりがちです。
平均費用の見積もり
  • 年に一度の国内旅行の平均費用として15万円(交通費、宿泊費、食事等を含む)。
  • 海外旅行を含む場合は、それが年に1回あると仮定して50万円程度。

記念行事

  • 誕生日や結婚記念日: 小規模な家庭内のお祝いであれば数千円から数万円、レストランでの食事や小さなパーティーを開催する場合は数万円程度です。
  • 子供の節目のお祝い: 七五三や入学、卒業など、特定の節目でのお祝いには、写真撮影、衣装レンタル、食事会などで数万円から10万円程度を見込むことが一般的です。
平均費用の見積もり
  • 年間で10万円を見積もる。これには誕生日、結婚記念日、子どもの入学・卒業式などが含まれます。

年間の特別支出合計

  • 医療費 + 家族旅行 (国内) + 記念行事:(低推定)
    • 15万円 + 15万円 + 10万円 = 40万円
  • 医療費 + 家族旅行 (海外) + 記念行事:(高推定)
    • 15万円 + 50万円 + 10万円 = 75万円

これらの費用は、あくまで一般的な範囲内での概算です。実際の支出は、家族の価値観、ライフスタイル、計画の仕方によって大きく変わるため、個々の家庭で具体的な予算計画を立てることが重要です。また、予期せぬ出費に対応できるように、緊急資金を確保しておくことも重要です。

住宅ローンの適正な借入金額の計算方法

一般的に、住宅ローンの返済額は月収の25%〜30%以内に収めることが推奨されています。これにより、住宅ローンの返済が他の生活費や貯蓄に大きな影響を与えることなく、経済的な安定を保ちながら住宅ローンを支払い続けることが可能です。

年収600万円の場合の計算:

  1. 月収の計算: 年収600万円から税金や社会保険料を差し引いた手取り額を見積もります。大体の手取りは年収の約75%と見積もると、450万円となります。月収は約375,000円(450万円 ÷ 12ヶ月)。

  2. 月々の返済額の上限: 月収の25%〜30%を目安にします。

    • 25%の場合: 375,000円 × 0.25 = 93,750円
    • 30%の場合: 375,000円 × 0.30 = 112,500円
  3. 適正な住宅ローン額の計算: 年利0.5%、返済期間30年を前提に計算します。

    • 月々の返済額として93,750円を設定した場合、どれだけのローン額が可能か計算します。

以下に、適正なローン額を計算するための式を用いて具体的な金額を算出します。

月収の25%および30%を住宅ローンの返済に充てる場合、
以下のような適正な借入金額が算出されます:

  • 月収の25%を返済に充てる場合: 約3,133万円が適正なローン額です。

 

  • 月収の30%を返済に充てる場合: 約3,760万円が適正なローン額です。

理想の住宅ローンの総計算

年収600万円の家庭が3,133万円の住宅ローン(年利0.5%、返済期間30年)を組んだ場合の月々の収入と支出を、生活費と特別支出を含めて概算します。前提として、手取り収入は年収の約75%、つまり約450万円とします。

月々の収入

  • 年収600万円から税金や社会保険料を引いた手取り収入は約450万円と見積もります。
  • 月々の手取り収入は約375,000円(450万円 ÷ 12ヶ月)。

月々の支出

  • 住宅ローン返済: 上記のローン条件で月々の返済額を計算します。
  • 生活費(食費、光熱費、通信費など): 約150,000円と見積もります。
  • 特別支出(年間平均で低推定40万円): 月額約33,333円
  • 子どもが1人いる場合 教育費: 30,000円(月額)

  • 子どもが2人いる場合 教育費: 60,000円(月額)

月々の返済額を計算するために、再度ローン計算式を使用して具体的な返済額を求めます。

3,133万円の住宅ローン(年利0.5%、返済期間30年)を組んだ場合、
月々の返済額は約93,736円です。

月々の収入と支出の概算

収入

  • 手取り収入: 375,000円

支出

  • 住宅ローン返済: 93,736円
  • 生活費: 150,000円
  • 特別支出(年間平均40万円を月額に換算): 33,333円
  • 教育費: 30,000円(月額)1人(2人は60,000円)

合計支出

子供が1人場合

  • 93,736円(ローン)+ 150,000円(生活費)+ 33,333円(特別支出)+ 30,000円(教育費)= 307,069円

子供が2人場合

  •  93,736円(ローン)+ 150,000円(生活費)+ 60,000円(教育費)+ 33,333円(特別支出)= 337,069円

残額(貯蓄やその他の支出に利用可能)

子供が1人場合

  • 残額: 375,000円(手取り収入) – 307,069円(合計支出)= 67,931円

子供が2人場合

  • 残額: 375,000円(手取り収入) – 337,069円(合計支出)= 37,931円

この残額は、月々の予備資金として、貯蓄、投資、または予期せぬ出費に充てることが可能です。このシナリオでは、家計は比較的健全であり、適切なローン額を選択することで、生活に必要な余裕を保ちつつ、安定した財政管理が行えると言えます。 ​

高推定の特別支出【年間75万円(月額約62,500円)】

月々の収入

  • 手取り収入: 375,000円

月々の支出

  • 住宅ローン返済: 93,736円
  • 生活費: 150,000円
  • 特別支出(高推定75万円を月額に換算): 62,500円
  • 教育費 30,000円(2人60,000円)

合計支出

子供1人の場合

  • 93,736円(ローン)+ 150,000円(生活費)+ 62,500円(特別支出)+ 30,000円(教育費)= 336,236円

子供2人の場合

  • 93,736円(ローン)+ 150,000円(生活費)+ 62,500円(特別支出)+ 60,000円(教育費)= 366,236円

残額(貯蓄やその他の支出に利用可能)

  • 375,000円(手取り収入) – 336,236円(合計支出)= 38,764円(子供1人)
  • 375,000円(手取り収入) – 366,236円(合計支出)= 18,764円(子供2人)

この残額は、高推定の特別支出を考慮した場合の月々の余裕を示します。このシナリオでも、家計は管理可能ですが、特別支出が増えると利用可能な余裕は減少し、予期せぬ出費や大きな買い物に対しての柔軟性が低下します。さらに、子どもが2人なると、ほぼ手元にお金が残りません。したがって、特別支出が多い家庭はさらに慎重な財務計画が求められることになります。

まとめ

ローン金額: 3133万円
年利: 0.5%
返済期間: 30年 (360ヶ月)

住宅ローンの月々の返済額を計算する公式:

月々の返済額=𝑃×𝑟1(1+𝑟)𝑛

ここで、

𝑃

はローン額(3133万円)、

𝑟

は月ごとの金利(年利0.5%を12で割ったもの)、

𝑛

は返済回数(年数 \times 12)です。

この公式に基づいて計算を行います。

30歳で始めた3133万円の住宅ローン(年利0.5%、返済期間30年)の月々の返済額は約93,646円で、30年間の総返済額は約33,712,673円です。

各年齢での累計返済額と特別支出

返済を開始してからの各年齢ごと(35歳、40歳、45歳、50歳、55歳、60歳)の累計返済額と、特別支出(医療費、家族旅行、記念行事の年間費用)を考慮した合計支出を計算します。前述した特別支出の低推定年間合計は40万円、高推定年間合計は75万円とします。

年間の特別支出推定

  • 低推定(主に国内旅行を想定): 40万円
  • 高推定(海外旅行含む): 75万円

各年齢での累計支出計算

返済開始後5年、10年、15年、20年、25年、30年の各ポイントでの
累計ローン返済額と、特別支出を含めた総支出を計算します。 ​

各年齢での累計返済額と特別支出を含む合計支出(低推定と高推定)は以下の通りです。

低推定特別支出(年間40万円)

  • 35歳:累計約7,624,164円
  • 40歳:累計約15,248,329円
  • 45歳:累計約22,872,493円
  • 50歳:累計約30,496,658円
  • 55歳:累計約38,120,822円
  • 60歳:累計約45,744,986円

高推定特別支出(年間75万円)

  • 35歳:累計約9,374,164円
  • 40歳:累計約18,748,329円
  • 45歳:累計約28,122,493円
  • 50歳:累計約37,496,658円
  • 55歳:累計約46,870,822円
  • 60歳:累計約56,244,986円

この支出を元に、ライフプランをたて、
自分の年収にあった借入額をすることを
おすすめします。

物件の選び方

不動産を選ぶ際は、立地や価格だけでなく、周辺環境や建物の状態も重要です。希望条件を明確にし、複数回の現地訪問を行いましょう。

不動産の申し込みから契約まで

申し込みから契約までのプロセスは複雑です。申し込み書の提出、契約書の確認、手付金の支払いなど、一つ一つのステップを丁寧に進めましょう。

引き渡しと登記

所有権の移転は、正式に不動産があなたのものになる瞬間です。司法書士とともにスムーズな登記を行います。

不動産購入時の注意点

耐震性やハザードマップを確認することは、将来の安全を守るために不可欠です。詳細なチェックを怠らないでください。

よくある質問

購入プロセスや費用に関する疑問を解消し、より良い決断を下すための情報を提供します。

まとめ

不動産購入は計画的に進めることが重要です。このガイドがあなたの購入プロセスを支援することを願っています。