中古マンションとは、一度でも誰かが入居したことがある物件をいいます。また未入居物件については、不動産業界では「不動産の表示に関する公正競争規約施行規則」第3条第(10)号に基づいて、竣工後1年以上を中古としています。一部の金融機関などでは、2年以上で中古(住宅ローン上の線引き)とするなど、定義が違う事があります。
新築マンションと中古マンションの違いは?
新築マンションとは
竣工(完成)してから1年未満かつ未入居物件のことをいいます。つまり、竣工して1年未満であっても、一度でも誰かが入居した物件は、新築とはいえなくなります。また、竣工して1年以上のものも新築とはいえないのです。これは、欠陥住宅に関する消費者を保護するために定めた「品確法」と「公正競争規約」において定められています。
新古マンション
新築と中古のあいだに、販売不振や会社の都合上などの理由で、当初の売主から別の不動産会社などが買い取り再販される「再販物件」や「クリアランス物件」などと呼ばれる新古マンションもあります。
※クリアランス物件
優先分譲の後、何期かに分けて販売が行われます。
最終期販売を終えて完売が、マンションデベロッパーは理想的ですが、現実的にはこの段階で、残念ながら契約に至らないお部屋がいくつか出てきます。業界ではこのような住戸を「クリアランス」と呼び、モデルルームが撤収された後も当該住戸のひとつを現地販売事務所としつつ、細々と販売がされています。
つまり、竣工後1年未満であったとしても、一度入居したという経歴があれば、それは「中古」にカウントされますし、新築マンションとなんら変わりなくても不動産会社の再販によって「新古」になるということなのです。
新築マンションから中古マンションの流れ
青田売り | 新築マンション | 販売開始から竣工日までに契約 |
完成在庫① | 新築マンション | 竣工日以降、1年未満で契約 |
完成在庫② | 新古マンション | 竣工して1年以上経過して契約 |
中古物件 | 中古マンション | 1度でも入居した物件 |
築浅物件 | 中古マンション |
中古でも新築に近いようなマンション。広告の表記制限で新築と表記できない場合「築浅」などと表記される |
新築マンションと中古マンションのメリット・デメリット
新築マンション メリット | 新築マンション デメリット |
①最新の設備やデザイン |
❶価格が高い |
中古マンション メリット | 中古マンション デメリット |
①比較的に価格が安い ②個人が売主だと消費税かからない ③現物がみれて判断できる ④隣人関係がわかる ⑤リフォームができる ⑥管理状況が判断できる ⑦希望エリアが多い |
❶不動産屋に仲介手数料払う ❷リフォーム費用がかかる ❸旧耐震があり耐震性に問題あり ❹設備やデザインが古い ❺バリアフリーやセキュリティ対策が弱い ❻ペット不可が多い ❼一時金を払うリスクある |
中古マンションのまとめ
中古マンションは、「再販物件」「クリアランス物件」「新古マンション」を考慮すると、新築マンションと比べて価格が安いことが大きなメリットとなります。
中古マンションを個人が販売していることが8割なので、建物部分の消費税がかかりません。そのため、増税のタイミングでも焦る必要はありません。
近隣の入居者の様子を確認できる、リノベーションがしやすいことや、現物や管理状況を見て検討できるというメリットもあります。
また、デメリットとして
設備やデザインの古さ、不動産会社に仲介手数料を支払い、耐震性やセキュリティへの不安があります。
しかし、年々中古マンションの数が増えており、デメリットが減ってきている印象です。
リセールバリューを考えたら、立地が選べて、資産性が保てる中古を選択する事が、今後のカギとなるでしょう。