中古マンションはスケルトンリフォームすると何が良い(悪い)?

中古マンションは
スケルトンリフォームすると
何が良くて何が悪いのか検証?

中古マンション投資において
とても重要な物件価値。

価値が低ければ入居者が来ず、
売却もしづらくなります。

そんな根本的な問題を
ひっくり返すことができる
裏技的な手法が存在します。

それがスケルトンリフォームです。

安い費用で新築同様の物件に
生まれ変わらせることが可能なので
利回りも良くすることができるのです。

もちろん注意点もいろいろあるので
焦らずに知ることから始めましょう!

・スケルトンリフォームの基礎知識

まずスケルトンリフォームとは
なんなのかを解説します。

スケルトンは骨組みという意味です。


パソコンなどの電子機器で
中身が丸見えの斬新なデザインが
一時期から流行りましたが…

住宅の場合は意味が全く違います。

さすがに外から丸見えだと大問題です(笑)

不動産業界における意味とは、
骨組み以外を全てリフォームする
ということです。

まさにまっさらな状態に戻し、
全てを作り変える工法ということで
フルリフォームとも呼ばれます。

ちなみにリノベーションという言葉も
よく使われていますが、
ほぼ同じ意味で使われています。

ただ、リノベーションは
不動産の価値を高める工事ということで
意味合いが広い感じです。

よって「リノベーション=スケルトン」
ではないんですね。

スケルトンリフォームは
リノベーションの中で最上級と
覚えておきましょう!

・大きな美点は物件価値の上昇

基本を押さえたところで
スケルトンリフォームの良し悪しを
探っていきましょう!

まず何と言っても魅力は
中古マンションの価値を高められること。


投資においてはそれが唯一無二の目的といえます。

見た目や使い勝手が微妙な部屋も
ガラッと生まれ変わります。

不必要な壁を取り払うのはもちろん、
床や壁のデザインも一新できるので

私生活において便利なだけではなく
印象もガラリと変わります。

売る場合は見た目の印象もすごく重要ですので
それだけでも大きなPRになります。

機能面の充実度もすごいです。

間取りを変更できるのもそうですが、
水回りを移動させたり、耐震補強を施したり、
断熱材を追加させることも可能です。

隠れた劣化部分の修繕まで出来ます。

通常では不可能なことが可能になるので
物件価値を確実に上げることができます。

入居率が高くなるし、
家賃も割高にすることも可能になります。

近隣にライバル物件があったとしても
一歩抜きん出ることも出来てしまいます!

なお、スケルトンリフォームには
3種類あります。

内部、外部、内外部の3つです。

文字通り、専有部分だけをするのか、
外壁だけをやるのか、
それとも全てひっくるめてやるのか、です。

マンションの場合は専有部分しか
いじれないので基本的には
内部スケルトンリフォームのみとなります。

それは不利でもなんでもなく、
むしろ良いことかもしれません。

というのも、全面リフォームともなると
費用がかさむのはやむ無しなのですが、
内部だけなら費用を抑えられるからです。

・スケルトンの問題点も知っておこう

次に欠点についてです。

魅力的な物事ほど欠点も重大になりますが、
スケルトンリフォームもそうかもしれません。

そのためにしっかり頭にいれておきましょう!

*諸費用の問題

まず、欠点というか注意点ですが
当然諸費用がけっこうかかります。

家を一軒建てるほどではないにしろ、
その次に大規模な工事ですので
お手軽な金額で出来ることではありません。


相場は1平米あたり10~20万弱と言われてます。

なので最低でも500万円はかかると思いましょう。

広ければ1000万円はふつうにいく世界です。

もちろん、近年高騰する新築マンションに比べると
全体的に安く済む金額ではあります。

だから中古マンションとスケルトンの組み合わせで
投資をする方も増えてると思われます。

ちなみに物件価格と工事費以外にも
税金や保険料がかかってきます。

一般的に物件価格の5~8%が
上乗せされる形ですので
それらも計算に入れて
計画を建てる必要があります。

補助金も活用して
費用を抑えるのも重要な戦術です。

スケルトンリフォームも
いくつかのリフォーム会社に
見積もりをとってもらい、
比較してみるのも重要です。

*必ずリフォームできるとは限らない

全てを作りを変えるといっても
中には出来ないこともあります。

代表例は壁式構造の場合です。

柱や梁ではなく、
壁で建物を支える構造のことです。

壁と柱が一体化しているような感じでしょうか。

そのためすっきりした空間にはなるのですが、
壁が柱でもあることから無理に撤去すると
構造上問題が出てしまいます。

デザインを重視するあまり、
耐震性が損なわれて問題になるケースが
近年増えてきています。

安全性がなければ
デザインどころの話ではありません。

また、規約の関係で
そもそもリフォーム自体が出来ないことも
十分考えられます。

リフォームできるとしても
素材や範囲に制限がかけられて
思ったように出来ないこともあるでしょう。

スケルトンリフォームを見越した
投資をするなら事前に管理規約や
契約書をよく確認するのが必須です。

*工期の問題

スケルトンリフォームは
部分的な修繕ではないので
ものすごく時間がかかります。

マンションの管理人との打ち合わせ、
工事担当者の現地調査なども加えると
5~8ヶ月ほどかかります。

規模にもよりますが
どんなに短くても3ヶ月はかかると
思っておいてください。

当然、その間は準備期間ですので
投資のスタート地点にすら
立ててないことを意味します。

そのため初めて投資をする段階で
検討するのは早い手法といえます。

例は少ないかもしれないですが、
もしいま住んでいるマンションを
投資対象にしたい場合は、
仮住まいも確保しないといけません。

*必ず売れるとは限らない

こう考える人はあまりいないと思いますが
最後に念のためお伝えしておきます。

スケルトンリフォームは
投資的にも優れた手法ですが、
それをしたからといって
必ず物件が売れるとは限りません。

内装や利便性はもちろん重要ですが、
その他にもいろいろな要素がありますよね。

極端な話、
最寄り駅が徒歩1時間だったら
いくら素晴らしいお部屋だとしても
物件価値は微妙になるでしょう。

入居者の気持ちにたてば
容易に想像できることです。

優れた手法も無闇にやれば
単なる博打になってしまいますので
検討の際は安易に考えないようにしてくださいね!