この記事で分かること
- 所有権移転登記にかかる登録免許税の、いまの税率と期限
- 軽減を受ける条件から「築25年以内」が消えていること
- 売買契約書に貼る印紙も、軽減されていること
2026年9月に、税率と期限を現行のものに直し、築年数の条件が変わった点を書き足しました。
中古マンション購入をする際に、
諸経費はいくらですか①
物件価格の5%から8%が
目安となります。
内訳として登記費用のお話しをします。
①所有権移転登記 登録免許税(税金です)
不動産の価額(税金の対象価格)×1000/15(税率) 土地
不動産の価額(税金の対象価格)×1000/3(税率) 建物
※不動産の価額は、不動産屋さんに書類を依頼しましょう!
上記の軽減税率には期限があり、
土地(1000分の15)は令和11年3月31日まで、
建物・住宅用家屋(1000分の3)は令和9年3月31日までです
(2026年10月確認・国税庁 No.7191)。
※建物(住宅用家屋)の軽減を受けるための条件
①自己居住用
②登記簿面積 50㎡以上
③昭和57年1月1日以後に新築
(それより古い場合も、耐震基準適合証明書などで
新耐震基準に適合していると証明されればOK)
上記の条件を満たさない場合は
不動産の価額(税金の対象価格)×1000/20(税率) 土地
不動産の価額(税金の対象価格)×1000/20(税率) 建物
となります(中古住宅の所有権移転登記は、土地・建物とも本則は同じ2.0%です。2026年10月確認・国税庁No.7191)。

↑収入印紙もっと種類はあります。
例)平成9年築 マンション
21階建てRC造
敷地面積 2112.30㎡
建物 67.79㎡(専有面積)
※軽減措置が受けられる住宅にて計算
土地持分 2112.30㎡×1307397/6779
(持分割合)=10.95㎡
1㎡単価 366,601円 ×10.95㎡=4,014,281円
4,014,281円が土地の価額となります。
1,000円未満を切り捨てて4,014,000円が課税標準額です。
4,014,000×1000/15=60,210円。
100円未満を切り捨てて
60,200円←土地の登録免許税
建物価額 6,668,100円
6,668,000×1000/3=20,004円。
100円未満を切り捨てて
=20,000円←建物の登録免許税
合計:60,200+20,000=80,200円(端数切)

次は借入金の登録免許税のお話しします。
いまの税率と、いつまでか
本文に「平成31年3月31日まで」と書いた軽減措置は、その後も延長されています。いまはこうなっています。
| 何の登記か | 本則 | 軽減後 | いつまで |
|---|---|---|---|
| 土地の所有権移転 | 1000分の20 | 1000分の15 | 令和11年3月31日まで |
| 建物(住宅用家屋)の所有権移転 | 1000分の20 | 1000分の3 | 令和9年3月31日まで |
出どころ: 国税庁 タックスアンサー No.7191「登録免許税の税額表」。
土地と建物で、期限も税率も違います。本文の計算例で使っている「1000分の15」(土地)と「1000分の3」(建物)は、いまも同じ数字です。計算のしかたはそのまま使えます。
軽減を受ける条件が変わりました
本文で「築年数25年以内」と書いた条件は、いまの条文にはありません。いまの条件は次のとおりです。
| 要件 | 中身 |
|---|---|
| 使いみち | 自分が住むための家であること |
| 広さ | 登記簿上の床面積が50平方メートル以上 |
| 建てられた時期 | 昭和57年1月1日以後に建築されたもの。または、地震に対する安全性の基準に適合すると証明されたもの。どちらかを満たせば足ります |
| 登記の時期 | 取得してから1年以内に登記を受けること |
ここは制度が変わったところです。かつては「築25年以内」という年数の条件がありました。いまの条文に年数の文言はありません。昭和57年1月1日より前の建物でも、耐震基準に適合する証明があれば軽減を受けられます。
出どころ: 租税特別措置法施行令 第42条第1項第2号(e-Gov法令検索で現行条文を確認)。原文は「…地震に対する安全性に係る基準に適合するものであること又は昭和五十七年一月一日以後に建築されたものであること」。
実務での意味は大きいです。昭和57年より前の建物でも、耐震基準に適合していると証明できれば、建物の登録免許税が1000分の20から1000分の3まで下がります。評価額が667万円なら、13.3万円が2万円になる計算です。
この証明を取るには、建築士などに調査してもらう必要があり、費用も時間もかかります。古い建物を検討しているときは、間に合うかどうかを、契約の前に仲介する会社へ確かめてください。引渡しを過ぎてからでは取れないことがあります。
売買契約書に貼る印紙も、軽くなっています
本文では登記のときの印紙に触れましたが、その前に、売買契約書に貼る印紙があります。こちらにも軽減措置があり、令和9年3月31日までに作られる契約書が対象です。
| 契約金額 | 本則 | 軽減後 |
|---|---|---|
| 500万円超 1,000万円以下 | 20,000円 | 5,000円 |
| 1,000万円超 5,000万円以下 | 60,000円 | 10,000円 |
| 5,000万円超 1億円以下 | 100,000円 | 30,000円 |
出どころ: 国税庁 タックスアンサー No.7108「不動産の譲渡、建設工事の請負に関する契約書に係る印紙税の軽減措置」。平成26年4月1日から令和9年3月31日までに作成される契約書が対象。
3,000万円の中古マンションなら、契約書の印紙は1万円です。本則なら6万円ですから、5万円の差があります。契約書を2通作って売主と買主が1通ずつ持つのがふつうなので、それぞれが1万円ずつ負担することになります。
大田区で登記の書類を取るなら
登記事項証明書を窓口で取るときは、大田区を管轄している東京法務局 城南出張所へ行きます。所在地は大田区鵜の木2丁目9番15号で、東急多摩川線の鵜の木駅から歩いて3分です。取扱いは午前9時から午後5時までです。
出どころ: 東京法務局「管轄一覧」。不動産登記の管轄区域として大田区が挙げられています。
蒲田の区役所とは別の場所なので、同じ日にまとめて回るつもりなら、移動時間を見ておいてください。登記情報はオンラインでも取れるので、中身を見るだけなら、わざわざ行かなくても済みます。
中古マンションを購入する際、諸経費はいくらですか(全7回)
- ① 所有権移転の登録免許税(このページ)
- ② 抵当権設定の登録免許税
- ③ 司法書士の報酬と登記の実費
- ④ 銀行に払う費用
- ⑤ 仲介手数料は何の対価か
- ⑥ 仲介手数料の計算のしかた
- ⑦ 火災保険と地震保険