この記事で分かること

  • 仲介手数料の上限が、どう計算されているか
  • 本文の計算例を、消費税10%で引き直した金額
  • 800万円以下の物件には、別の上限があること

2026年9月に、消費税10%で計算し直し、800万円以下の物件の特例を書き足しました。

中古マンションを購入する際、諸経費はいくらですか⑥

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前回の続きです。今回は、仲介手数料の計算方法をお伝えします。

仲介手数料は、「物件価格の3%+6万円+消費税」という式で聞いたことがある方も多いと思います。
6万円は何?と思う方も多いのではないでしょうか。
これは、速算式に基づいた計算方法です。
 
200万円以下の部分が5%、
200万円超~400万円以下の部分が4%、
400万円超の部分が3%。
それぞれを合計したあとに、消費税(標準税率10%)をかけるという計算を、簡略化した式です。

例えば、物件価格 2580万円とします。
物件価格2,580万円の全体を1本の棒で表した図。
200万円 5%
200万円(A)×5%=10万円①

2,580万円を200万円・200万円・2,180万円の3つに分けた図。いちばん下の200万円の部分を色で示している。
200万円超~400万円 4%
200万円(B)×4%=8万円②

同じ3つに分けた図で、真ん中の200万円の部分を色で示している。
400万円超~2580万円 3%
上記の200万円(A)(B)を
足して400万円
2580万円から400万円を引くと2180万円
2180万円×3%=654,000円③
同じ3つに分けた図で、400万円を超える2,180万円の部分を色で示している。
①+②+③=834,000円

2580万円に3%かけただけだと
774,000円となります。
差額が6万円ですよね。
 
6万円は調整額ということだったのです。
774,000円+60,000円=834,000円となります。
 
それに、消費税(標準税率10%)をかけると
917,400円となります。
※消費税の標準税率は10%です(国税庁タックスアンサー No.6102「消費税の軽減税率制度」2026年10月確認)。

本文の計算を、消費税10%で引き直します

本文の計算例は、消費税が8%だった頃のものです。2019年10月1日から10%になりましたので、同じ2,580万円の物件で引き直します。

考え方は本文のとおりです。200万円までの部分、200万円を超えて400万円までの部分、400万円を超える部分に分けて、それぞれの率をかけて足します。国土交通省の告示は消費税を含んだ率で書かれているので、その率で計算します。

部分金額率報酬
200万円までの部分200万円5.5%110,000円
200万円超 400万円までの部分200万円4.4%88,000円
400万円を超える部分2,180万円3.3%719,400円
合計917,400円

出どころ: 「宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額」(昭和45年建設省告示第1552号、最終改正 令和6年6月21日国土交通省告示第949号)第二。原文の率は「百分の五・五」「百分の四・四」「百分の三・三」です。

本文の834,000円は税抜きの金額です。これに10%を足すと917,400円になり、上の計算と一致します。「3%+6万円」という覚え方は、いまも使えます。ただし、そのあとにかける消費税が8%ではなく10%になった、ということです。

なお「3%+6万円」は覚えやすくするための言い方で、告示にその式が書かれているわけではありません。告示が定めているのは、上の表のような区分ごとの積み上げです。400万円を超える場合は、計算結果が一致します。

800万円以下の物件には、別の上限があります

本文にはない話です。令和6年7月1日から、価格の低い物件について上限の決め方が変わりました。

800万円以下の宅地や建物の売買を仲介する場合、依頼者から受け取れる報酬の上限は30万円の1.1倍(33万円)までとされています。それまでは400万円以下で18万円が上限でしたので、対象も金額も広がりました。

出どころ: 同告示 第七。原文は「…が八百万円以下の金額の宅地又は建物をいう」「当該依頼者から受ける報酬の額は三十万円の一・一倍に相当する金額を超えてはならない」。改正は令和6年6月21日国土交通省告示第949号、令和6年7月1日施行。

500万円の物件で考えてみます。通常の計算なら、報酬は11万円+8万8千円+3万3千円で23万1千円です。この特例を使うと33万円まで受け取れます。依頼する側にとっては、負担が増える方向の話です。

ただし条件があります。媒介契約を結ぶ前に、報酬額を説明して合意しておく必要があります。あとから「この物件は特例の対象なので」と言われて金額が上がる、ということにはなりません。低い価格帯の物件を検討するときは、媒介契約を結ぶ段階で確かめてください。

手数料を払うタイミング

いつ払うかは決まっていませんが、契約のときに半分、引渡しのときに半分という分け方がよく使われます。全額を引渡しのときにする場合もあります。

資金の計画を立てるときに効いてくるのはここです。契約時に半分払うなら、住宅ローンが出る前にそのお金を用意しておく必要があります。手付金と合わせると、契約の日にまとまった額が動きます。媒介契約を結ぶときに、いつ、いくら払うことになるのかを確かめておいてください。

中古マンションを購入する際、諸経費はいくらですか(全7回)

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