この記事で分かること

  • 建築確認や検査済証の記録を、大田区のどこで見られるか
  • 昭和56年6月1日・昭和57年1月1日という、制度の区切りの日
  • 建替え決議に必要な割合と、大田区の耐震の助成

2026年9月に、概要書の窓口と建替え決議の要件を書き足しました。

中古マンションでの既存不適格とは何ですか?

中古マンション購入する際、
既存不適格とは何ですか

たまに見かける
既存不適格の中古マンション。

既存不適格とは、
建築時には適法に
建てられた建築物であって、
その後、
法令の改正や都市計画変更等に
よって現行法に対して
不適格な部分が生じた建築物のことをいう。

昔と現在だと法令の制限が
変わることがあるので、
建築できたのに
それ以上建築できなくなったというのは
よくある話しです。

不動産あるあるですと、
敷地の一部を売ってしまうことがあります。
建築確認を1000㎡の土地に対して許可もらう
容積率が200%のエリアなので
2000㎡の建物面積が建築できます。
敷地部分の一部
建築の前段階で、100㎡を売却してしまう
900㎡の土地になってしまったが、
2000㎡の建物を建築してしまう。
検査済みは取得せずに、
スルーしてしまった。

※900㎡で容積率200%ですと
建築面積MAX 1800㎡です。
※違法建築物とは解釈が違いますのでご注意下さい。

昭和40年代や50代初期に
建築されたマンションが多く、
住宅ローンが通りずらいのはありますが、
もちろん、
それでも地方銀行など通してくれる銀行も
あるので、希望はもてますが
金利が0.1%~0.5%ぐらい
高いかもしれません。

また、法令の制限に違反しているから、
すぐに是正しなさい、
という判例はほとんどないようです。
実際、住んでいる方が
いますので現実問題として
難しいですね。

都心のエリアや駅近に、
物件があると
需要があると判断して
各金融機関は融資したりします。

また、建替えをするとなったら
全く違う物件になり、
資産性が上がり、
とんでもない金額になることもあるので
一概にダメとは言えないのが現状です。

建築確認と検査済証は、大田区役所で確かめられます

本文は「1000㎡の土地で建築確認をもらい、100㎡を売って900㎡になったのに2000㎡の建物を建ててしまう」「検査済みは取得せずにスルーしてしまった」という例でした。その建物が実際にどんな確認を受けたのかは、建築計画概要書で確かめられます。大田区の建物なら、大田区役所本庁舎7階の「まちづくり情報閲覧コーナー」(大田区蒲田5-13-14)で見られます。担当は建築審査課 管理調査担当です。閲覧は無料で、写しの発行は1件300円です。

対象は、昭和46年度以降に建築確認があった区内の建築物のうち、保管されているものです。本文が挙げる昭和40年代のマンションは、記録が残っていない場合があります。郵送では受け付けず、地域庁舎や出張所でも扱いません。閲覧中の撮影もできません。東京都が所管する大規模な建築物(平成11年度が延床5,000平方メートル超で昇降機付き、平成12年度以降が延床10,000平方メートル超が目安)は、東京都庁第二本庁舎3階の都市整備局市街地建築部建築指導課が窓口です。

出どころ: 大田区「建築計画概要書等の閲覧・発行」。

いつ建ったかで、変わる制度があります

本文は、昭和40年代や50年代初期のマンションが多いと書いていました。制度の側にも、建った時期で線を引くものがあります。新耐震基準は、建築確認が昭和56年6月1日以降のものです。

買うときの税金では、昭和57年1月1日が区切りになります。住宅用家屋の所有権移転の登録免許税は1000分の3、抵当権設定は1000分の1に軽くなります(令和9年3月31日まで)。土地の売買による所有権移転は1000分の15です(令和11年3月31日まで)。中古住宅でこの軽減を受ける条件は、自分が住むための家であること、登記簿上の床面積が50平方メートル以上であること、昭和57年1月1日以後に建築されたものか、地震に対する安全性に係る基準に適合すると証明されたものであること、取得してから1年以内に登記することです。築25年以内という年数の条件は、いまの条文にはありません。

出どころ: 租税特別措置法施行令 第42条第1項第2号(e-Gov法令検索で現行条文を確認)。原文は「…地震に対する安全性に係る基準に適合するものであること又は昭和五十七年一月一日以後に建築されたものであること」。

不動産取得税の中古住宅の軽減も、同じように昭和57年1月1日以後の建築、または耐震基準に適合するという証明で判定します。大田区の窓口は大田都税事務所(大田区新蒲田1-18-22)です。取得後30日以内に登記すれば、原則として申告は要りません。

出どころ: 地方税法施行令 第37条の18第3項。

建替えの決議と、耐震の助成

本文は「建替えをするとなったら全く違う物件になり、資産性が上がり」と書いていました。建替えの決議には、区分所有者と議決権の各5分の4以上が必要です(区分所有法62条1項)。

本文が書かれたあとに、この決まりは変わりました。耐震性が足りないなど一定の事由がある建物は、各4分の3以上に緩和されます(同62条2項、令和8年4月1日施行)。

出どころ: e-Gov法令検索 建物の区分所有等に関する法律。

大田区には分譲マンションの耐震化助成があります。耐震診断は限度額300万円、耐震改修工事は限度額4,000万円、耐震コンサルタントの派遣は無料です。いずれも条件があります。担当は防災まちづくり課です。また、昭和58年12月31日以前に新築された6戸以上の分譲マンションは、管理の状況を区に届け出る決まりがあります。届出先は建築調整課 住宅政策担当です。

出どころ: 大田区「分譲マンションの耐震化助成」。

大田区で中古マンションを見ていく入口はこちら → 大田区の中古マンション。売る側の話はこちら → 大田区でマンションを売る前に知っておきたいこと。