この記事で分かること

  • 売買では「いま申込が入っているか」がレインズに登録される決まりになったこと
  • 申込金と、売買の手付(上限は代金の2割)は別のお金だということ
  • 専任媒介・専属専任媒介の有効期間や登録・報告の期限の数字

2026年9月に、レインズの取引状況登録と手付・媒介の決まりを書き足しました。

山下智久さんこと山Pが主演のドラマ、
「正直不動産」(NHK総合・2022年4月5日:夜22時~)
正直不動産の予告がみれます(クリックすると)

 

前回もお伝えしましたが
私の見解と解説していきます。

ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー

現役不動産営業として、
リアルなドラマです。

現場の営業マンとしては、びっくりしているのでは?
不動産の教育番組としても最適ではないかと
個人的には思っているし、ぜひ観てない方は
観て欲しいドラマです。

第2話の内容は、
賃貸料金の値上げと
不動産売却話です。

 

賃貸のお部屋を探している夫婦が
やっと希望通りの物件が見つかり
申込をしました。

ただ、部屋の中がリフォーム中で
内覧ができない状態でした。

正直不動産で山Pのライバルでもある
桐山くん(市原隼人さん)が
その夫婦に、
「人気物件なので、早くしないと
無くなりますよ」という
あるあるトークをします。

 

物件を内覧せずに、申込を
することを勧めて、
さらに、申込金を頂きました。

ここまで、内容で
実際の現場ではどうなのか?

解説しますと

☆部屋がリフォーム中で内覧ができない

基本的には、工事中でも
内覧はできます。
ただし、売主側が完成まで
見せたくない、すべてきれいな状態で
見せたいという希望があったりします。

長年やっている大家さんや
業者さんがオーナーの場合は
中途半端な状態で見せるより
完成した状態の方が、
部屋を借りてくれる確率が上がるからです。

☆人気だから、早くしないとなくなる

不動産業界では、王道である
「なくなってしまう」トークです。

同じものを作り出せない不動産は
このトークは使う人が多いでしょうね。

仮に
検討しているお客さんがいなくて
言ってしまう営業マンは
星の数ほどいるでしょう(笑)

 

ここで現場の話をします。

私はずっと売買を経験してるので
原則、なくなってしまうトークは
使いません。
本当に検討している人がいたら
そのまま素直に伝えます。

そして、売買と賃貸は
不動産でも、仕事のやり方は
全く違うと思いました。

私自身、
賃貸はほぼやってこなかったのですが
起業した1年目に、顧客からの紹介で
賃貸探しを経験したことがあります。

ちょうど2月から3月にかけた時で
賃貸業としては、スーパー忙しい時期です。

現場で感じた事は、
リアルに部屋なくなるじゃん!

でした。

とにかく、部屋を案内している最中に
電話で確認すると、
「いま申込入りました」
と言われるんです。

そのスピードが物凄く早く
追いついていけない状態でした。

お客様より、不動産営業マンが
焦るんです、即なくなるから。

これは、現場に入らないと
分からないのですが、
不動産あるあるトーク、

「なくなってしまう」は
うそではないと思いました。

もちろん、人気物件は。

借り手がつかないような部屋は
そうそうなくなりません。

見たら、分かりますし、
この不動産営業マンは、
決めたいだろうなとオーラが
でますので。

話を戻しますが、
人気物件は、
「部屋を見ないで申込がある」は
かなり一般的になっています。

☆申込する際に、申込金をもらう

当時、センチュリー21で働いていた時に
賃貸をしていた部下から聞いた話は
申込金を頂くことはないです。

不動産側の都合だけで
少ない申込金だから
お客様も安心するわけです。
裏を返せば
「キャンセルあっても、返しませんよ」

申込金を担保にしてるだけです。
返してもらえないなら
決めるしかないか!
なるわけです。

そういう業者とは
付き合わないほうがいいでしょう。

この後のドラマ展開は
大家さんが家賃を値上げしてきたのです。

申込金をした後なので
急に内容を変更されて
借り手の夫婦は、怒ります。

桐山くん(市原隼人さん)は
クレームになると察知し
山Pに引継ぎをする羽目になります。

 

夫婦
「最初からその金額(14万円)で
募集したらいいじゃないですか」

山P
「最初から値上げするつもりで
低い設定にしたんだと思います」

夫婦
「オークションじゃないんだから
ありえない」

山P
「好条件の物件だから、お二人が
キャンセルしても、借り手はいるし
値上げに応じる人はいくらでも
いるでしょう」

夫婦
「ありえないから、キャンセルする。
申込金も返してください」

山P
「悪どい不動産屋は
返しませんけど・・・弊社は返します」

正直に話してしまい、
怒っている夫婦を
なだめながら、
大家さんと交渉に
行くことになりました。

山Pは、
大家さんが勝手に悪い人だと思い込み
※「家賃収入を目的であくどい値上げしたと」
(心の声)

しかし、大家さんは事情は違い
実家の祖母が倒れてしまい
改築をしなければならなくなった。

 

その費用にお金がかかるため
いち早く借り手を見つけたいから
安めの家賃設定にしたと。

さらに、リフォームをしている
お部屋は、家族で住むために
考えられた仕様にしていた事に
心を動かされました。

その内容を、
借りようとしていた
怒っている夫婦に
素直に伝えて、
無事に契約になりました。

 

賃料の急な値上げは
さすがにありえないと思いますが
最後は、話し合いや想いが
とても大事です。

 

お互い真剣だからこそ
最後まで納得できるように
話し合いましょうね。

第二話は、伝えたいことが
多いので次回で
不動産売却、媒介話します。

最後まで、
読んで頂きありがとうございます

 

「なくなってしまう」は、売買では登録で見えるようになりました

本文は「本当に検討している人がいたら、そのまま素直に伝えます」と書いていました。売買では、この点が仕組みで確かめられるようになっています。2025年1月1日から、専任媒介・専属専任媒介で預かった物件は、レインズへ取引状況を登録する義務があります。区分は「公開中」「書面による購入申込みあり」「売主都合で一時紹介停止中」です。うその登録は、宅地建物取引業法65条1項の指示処分の対象になります。いわゆる「囲い込み禁止」という条文があるわけではなく、この登録の義務と処分で押さえる形です。なお、一般媒介はレインズへの登録義務がありません。

出どころ: 宅地建物取引業法施行規則 第15条の11、国土交通省「宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方」改正(2025年1月1日施行)。

本文がドラマを追っていた2022年4月の時点では、この登録の義務はまだありませんでした。また、対象は売買の専任媒介・専属専任媒介です。本文で出てくる賃貸の部屋には当てはまりません。

申込金と手付は、別のお金です

本文は、申込のときに申込金を預かる話を取り上げていました。売買の手付には、宅地建物取引業法で上限があります。手付は代金の2割までです(39条)。違約金と損害賠償の予定を決める場合も、合計で2割までです(38条)。賃貸の申込金は、この条文の手付とは別のお金です。名前が似ていても中身は違うので、預けるお金が何のお金で、どういうときに返るのかを、書面で確かめるのが確かです。

出どころ: e-Gov法令検索 宅地建物取引業法。

次回の「媒介」に出てくる決まり

本文は最後に「次回で不動産売却、媒介話します」と書いています。売買の媒介契約には、数字の決まりがあります。専任媒介・専属専任媒介の有効期間は3か月が上限で、3か月を超える契約は3か月に短縮されます。レインズへの登録は、専任媒介が7日以内、専属専任媒介が5日以内です(休業日を除く)。売主への報告は、専任媒介が2週間に1回以上、専属専任媒介が1週間に1回以上です。登録したことを証明する書面の交付も決まっています(34条の2)。

出どころ: e-Gov法令検索 宅地建物取引業法。

大田区でマンションを売るときの入口は、こちらにまとめています → 大田区でマンションを売る前に知っておきたいこと。