その瞬間、空気が変わった──“提案をやめた”新築アパートの現地で起きたこと。

こんにちは。不動産歴24年、山田です。

今日は少しスピリチュアルなお話を。

でもこれは、実際に僕が現地で感じた“リアルな体験”です。


ある日、お客様から「都内で収益アパートを探してほしい」
というご依頼がありました。

現地調査に向かった物件は──

新築予定、駅から徒歩5分、利回り6.5%。

資料上の条件はとても優れていて、
立地や収支シミュレーションも申し分ありませんでした。

物件までは明るく整った住宅街が続き、

「これはご紹介できるかもしれない」
と思いながら、足を進めていたんです。


ところが。

目的地に近づき、“奥の奥”へと入った瞬間、

空気が変わりました。

周囲とは明らかに異なる空気感。

まるで時間が止まっているかのような古びた家が隣にあり、

傾いたブロック塀は鉄パイプで無理やり支えられていました。

重たく、淀んだ空気。

呼吸が浅くなっていくような、そんな場所でした。


その時、ふと視線の先に──

一匹の猫が、静かに現れたんです。

僕は猫が大好きです。

でも、なぜか“本当に立ち止まるべき時”には、
猫がそっと現れてくる。

今回もそうでした。

まるで「この物件はやめておきなさい」
と語りかけられているような気がして、僕は一歩引きました。


もちろん、表面的な説明としてはこう言えます。

「傾いた塀が倒壊リスクになる」

「隣地とのトラブルの可能性がある」

でも、本当の理由は──

その土地が持つエネルギーの低さです。


数字や条件も大切です。

でも、現地に行かなければわからない
“場の空気”は、確実に存在します。

不動産とは、単に「建物を買うこと」ではありません。

その場所に、誰かが暮らす。

その時間が、安心できるものかどうか──
それを預かるのが、僕たちの仕事です。


だからこそ、僕は今日も足を運び、空気を感じて、
不動産をご提案しています。

この話が、誰かの「直感を信じるきっかけ」になりますように。