
親から相続した実家を「売る」か「貸す」か──その選択に必要な“3つの視点”とは?
■ 「とりあえず貸せばいいですか?」というご相談が増えています
40代〜60代のお客様から、最近よく受けるご相談があります。
それは──
「親が亡くなって、実家を相続したんですが、売るべきか、貸すべきか迷っています…」
この悩み、とても多いです。
そして、ほとんどの方が**「とりあえず貸す」という判断をしがちですが──
実はこの「とりあえず」が後々大きな負担になるケース**も少なくありません。
■ やまだの実例:貸す判断で後悔されたケース
以前、ある50代の男性からこんなご相談を受けました。
亡くなったご両親の実家を相続され、
「せっかく家があるなら、月5万円でも貸せたらいいよね」と、賃貸に出すことを決断されました。
しかし、問題が次々と起きました。
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家は古く、雨漏りや設備の交換に100万円以上のリフォーム費用が必要
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借主の退去後、空室期間が長く、固定資産税の負担だけが続く
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最後には「入居者のマナー問題」でご近所からクレーム
数年後、その方からこう言われました。
「やっぱり、あの時“売る判断”をしておけばよかった…
あれから心が休まる時間が減った気がします。」
■ 「売る」「貸す」を判断する3つの視点
では、どうすれば後悔せずに判断できるのか。
私がいつもお伝えしている3つの視点をご紹介します。
✅1. 立地と建物の資産性(マーケットの視点)
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駅近・商圏エリアであれば貸せる可能性もある
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再建築不可や古すぎる物件は賃貸に不向き
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築40年超、木造、庭付きの古家などは空き家リスクが高い
✅2. 維持管理・リフォームコスト(経済性の視点)
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家を貸す前に「修繕コスト」「空室対策」などの初期投資が必要
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火災保険・管理・税金など、年10〜20万円のランニングコストも計算に入れる
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DIY不可な方は、管理会社に任せる手数料も必要
✅3. 相続人のライフプラン(感情と将来の視点)
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子どもたちが戻って住む予定はあるか?
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実家への思い入れや「形見として残したい」という気持ちが強いか?
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介護や終活の文脈で、物件を整理することが家族の負担軽減になるケースも多い
■ プロとしての信念:「感情」と「数字」のバランスを一緒に考える
不動産は「思い出」と「資産」の両方が交差する場所。
とくに実家のように、親の記憶や家族の歴史があると、
単純な金額では判断できないことも多いです。
だからこそ私は、机上のシミュレーションだけではなく、
“心の整理”と“数字の整理”を一緒に行うプロでありたいと考えています。
■ まとめ:迷ったら「一度、全体を見渡す」ことが解決の一歩
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実家の相続は「感情」「税金」「将来の使い道」が複雑に絡みます
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「とりあえず貸す」「とりあえず売る」は後悔のもと
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自分一人で抱え込まず、“第3者目線”の整理役を入れることで冷静な判断ができます
相続した実家、どうすべきか悩んでいませんか?
売る・貸すだけでなく、感情と未来設計まで含めた無料相談を受け付けています。
どうか一人で抱えず、お気軽にご相談ください。