注意点を確認。最後は旧耐震

旧耐震基準のマンションは
大丈夫ですか?と回答する前に
もう一度おさらいします。

旧耐震も新耐震もしっかり建築されていれば問題はない?

旧耐震:
震度5程度の地震がきても
耐えうるマンション

新耐震:
震度6強以上の地震で倒れないマンション

ということは旧耐震の
中古マンションは、

震度6以上の地震がきても、
必ず100%倒壊する訳でもなく

震度7以上の地震がきても、
必ず100%倒壊しないとも
言えないのです。

東日本大震災でも、
震度6強があった関東地域や
東京都でも旧耐震マンションが
倒壊したという事実も
なかったと思います。

データをみると意外な結果もあります。

旧耐震データー

大破:建替えが必要な致命的な被害
中破:大規模な補修・補強が必要
小破:タイル剥離・ひび割れ相当
軽微:外観上、ほとんど損傷なし

大破という倒壊が0棟という結果と
昭和46年までの中破も0棟という結果です。

昭和47年以降と昭和57年以降は、
10棟と34棟があったという結果です。

このデータを見てしまうと、
旧耐震だからダメという根拠は覆ります。

昭和47年以降から昭和56年までは
中破はあったので、
すべてではありませんが
それでも倒壊がないという事実です。

改めて、日本の建築って凄いなと
考えさせられます。

むしろ旧耐震の方が、
大丈夫なのではないかと
なんか疑ってしまいます。

これは、エアコン業者さんから
聞いた話ですが、社宅や寮など
昔から建築されている建物で
エアコンの取付依頼があったそうです。

昔の建物の為、エアコンの室外機を
通す穴がありません。

古いマンションエアコン穴

マンション室外機通す穴

通す穴を削る許可が出たため
ドリルで穴を開けたそうなのですが、
かなりの時間がかかったようで。

新築マンションのコンクリートと違い
旧耐震(築古)中古マンションは、
コンクリート内の水分がなくなり
乾燥しきった状態です。

言わばカチカチな塊という事です。

コンクリートは砂と水を混合して
固めていきますから、

時間とともに、硬化します。

古いマンションのほうが、
強度的に保たれているということ

古いマンションの強度

新築マンションでも依頼があり、
穴が開いてない箇所があったようで
(開けとけよーって話ですが、
構造計算上問題ないということで)
同じように、穴を開けたようですが、
あっという間に穴が開いたようです。

まだ、コンクリートが柔らかい、
水分を多く含んでいるという事です。

実際、そういう話を聞くと、
旧耐震でも、強度な建築物だと
根拠が分かってきます。
すべての建物とは言いきれませんが。

次に関東の状況を見てみましょう。

関東旧耐震データー

関東でも大破は0棟という事です。
あれだけの地震であっても
倒壊事例がないのは
素晴らしいことです。

東京は、中破で8棟のみなので、
被害が小さかったと言えるでしょう。

部位状況においては、
建物本体や付属建物の液状化現象は
東京都は0棟です。

駐車場部分と外構
(花壇や植栽部分、
敷地内のコンクリート部分)で
東京都は5棟だけでした。

建物がない敷地の方が意外と壊れやすい

※千葉県は、液状化現象 状況
建物本体:1棟 建物付属:17棟
駐車場部分と外構:502棟

かなりの被害状況が伺えます。
データだけが全てではありませんので
「大丈夫です」とは簡単に言えないです。

何を優先して何を妥協するかによって
築年数の問題がでてくると思います。

購入者は、予算があると思いますので、
それを踏まえて上記の内容を参考にして
判断していきましょう!

旧耐震マンションが気に入ったら、
現地に行き、住人の方々にお声がけして
直接聞いたりするのも1つの手段です。

もちろん、私と一緒でも構いません。

1人ではなく、数人の意見を聞けば
マンションの実態が分かりますので、
一番リアルな意見だと思います。

「あの時は、結構揺れた」

「あまり揺れなかった」

「補修や補強はほとんどしてないけど
大丈夫でしたよ」などなど

貴重な体験談を聞く事も
大切な事なんですよね。

マンションに住んでいる住人に聞くのも大切

いざ購入を考える時に、
普段は考えもしないことが浮かびます。

建物壊れたらどうしようとか、
崩れたらどうしようとかなどなど。

誰もが最終の決断する時には、
色々と考えてしまうことです。

そういう時は、なぜ購入しようと思ったか、
理由や動機を再確認するといいですよ!