30秒でいうと
- 2025年の新築マンションの平均価格は、東京23区で1億3,613万円です。中古マンション(東京都区部の成約価格)は7,401万円です。当方の計算では差は6,212万円になります。
- 同じ予算でも、新築か中古かで広さ・駅からの距離・建った年が変わります。どちらを優先するかで、選び方も変わります。
- 新築では修繕積立金の上がり方と住宅ローン控除の条件を、中古では耐震基準・管理の状態・税の軽減の条件を確かめてください。
新築と中古の価格の差
大田区だけの新築マンションの平均価格は、公表されていません。ここでは東京23区・東京都区部の値で見ます。中古も同じで、区や地区の単位の成約価格はレインズが公表していません。都区部の値で代わりに見ています。
| 区分 | 年 | 戸数・件数 | 平均価格 | 1㎡あたり |
|---|---|---|---|---|
| 新築(首都圏1都3県) | 2025年 | 21,962戸(発売) | 9,182万円 | 139.2万円 |
| 新築(東京23区) | 2025年 | 8,064戸(発売) | 1億3,613万円 | 210.9万円 |
| 中古(東京都区部) | 2025年 | 21,912件(成約) | 7,401万円 | 130.75万円 |
東京23区の新築は、平均価格が前年比21.8%アップ、1㎡あたりが前年比23.3%アップでした。東京都区部の中古は、成約価格が前年比+11.2%、成約㎡単価が前年比+13.2%でした。どちらも上がっています。2026年の首都圏の新築の供給見込みは2万3,000戸です。
当方の計算です。東京23区の新築の平均価格(1億3,613万円)と、東京都区部の中古の成約価格(7,401万円)の差は6,212万円です。1㎡あたりでは、新築210.9万円は中古130.75万円の約1.61倍です。ただし新築は「発売された住戸の平均」、中古は「成約した住戸の平均」で、数え方が違います。そのまま同じ物件どうしの差として読まないでください。
出どころ: 不動産経済研究所「首都圏 新築分譲マンション市場動向 2025年のまとめ」(2026年1月26日)。
出どころ: 東日本不動産流通機構「首都圏不動産流通市場の動向」2016年・2020年・2025年の年報、月例マーケットウォッチ2026年8月度(2026年9月10日公表)。区や地区の単位の成約価格は公表されていないので、東京都区部の値です。
同じ予算で変わるもの
同じ予算でも、新築と中古では手に入るものが変わります。新築は最新の設備や間取りが選べますが、駅から離れた場所や、まだ発売中の広さに限られることがあります。中古は駅の近くや、既に街ができている場所の物件が見つかりやすい一方、建った年によって設備や耐震の基準が変わります。
比べるときは、広さ・駅からの距離・建った年の3つを、同じ条件で並べてください。価格だけを見て決めると、後で「思っていた広さと違った」ということが起こります。中古の同じような条件の成約例は、地域ごとの記事で確かめてください。
新築で確かめる点
修繕積立金の段階増額
新築の販売時に示される修繕積立金は、はじめは低く、後から上がる「段階増額積立方式」になっていることがあります。国土交通省は令和6年6月7日に、この方式の上げ方についての考え方をガイドラインに反映しました。段階増額積立方式の月あたりの金額は、均等積立方式とした場合の金額(基準額)を基準に、計画の初期額は基準額の0.6倍以上、最終額は基準額の1.1倍以内とするという考え方です。同じ発表で、将来にわたって安定的な修繕積立金を確保する観点からは、均等積立方式が望ましいとしています。20階未満・延床5,000㎡未満のマンションの修繕積立金の目安は、平均335円/㎡・月(幅235〜430円)です。長期修繕計画で、いつ・いくらに上がる予定かを確かめてください。
出どころ: 国土交通省 報道発表「『長期修繕計画作成ガイドライン・同コメント』及び『マンションの修繕積立金に関するガイドライン』の改定について」(令和6年6月7日)。
住宅ローン控除の省エネの条件
新築の住宅ローン控除の借入限度額は、住宅の性能によって大きく変わります。認定住宅は4,500万円、ZEH水準省エネ住宅は3,500万円、省エネ基準適合住宅は2,000万円で、いずれも控除期間13年です。省エネの基準を満たさない「その他の住宅」は借入限度額0円です(2023年までに建築確認を受けたものは2,000万円・10年)。販売の資料で、どの区分の住宅かを確かめてください。
出どころ: 国税庁 タックスアンサー No.1211-1(新築)・No.1211-3(中古)[令和8年4月1日現在法令等]、財務省「令和8年度税制改正の大綱」(令和7年12月26日閣議決定)、国土交通省「住宅ローン減税」(2026年6月更新)。
「新築」と書ける条件
広告で「新築」と表示できるのは、建築工事の完了後1年未満で、まだ人が住んだことのない住宅に限られます。1年を過ぎたものや、一度でも人が住んだものは「新築」と表示できません。
出どころ: 不動産公正取引協議会連合会「不動産の表示に関する公正競争規約」(用語の意義)。
中古で確かめる点
新耐震基準
建築確認が昭和56年6月1日以降のものは、新耐震基準で確認を受けた建物です。それより前の確認のものは旧耐震基準で、見分け方や注意点は中古マンション購入の注意点|築年数②旧耐震基準の見分け方で確かめてください。
管理の状態
昭和58年12月31日以前に新築された6戸以上の分譲マンションは、東京都の条例にもとづき、管理の状況を区に届け出る決まりがあります。届出先は大田区 建築調整課 住宅政策担当です。古い建物の耐震診断・耐震改修には、大田区の助成があります。耐震診断は限度額300万円、耐震改修工事は限度額4,000万円、耐震コンサルタントの派遣は無料です。条件があるので、区の案内で確かめてください。
出どころ: 大田区「分譲マンションの耐震化助成」。
税の軽減の条件
中古住宅を買うときの登録免許税・不動産取得税の軽減は、自分が住むための家で、登記簿上の床面積が50㎡以上であることに加え、地震に対する安全性の基準に適合するもの、または昭和57年1月1日以後に建築されたものであることが条件です。取得してから1年以内に登記することも条件です。
出どころ: 租税特別措置法施行令 第42条第1項第2号(e-Gov法令検索で現行条文を確認)。原文は「…地震に対する安全性に係る基準に適合するものであること又は昭和五十七年一月一日以後に建築されたものであること」。
出どころ: 地方税法施行令 第37条の18第3項。大田区の窓口は大田都税事務所(大田区新蒲田1-18-22)。取得後30日以内に登記すれば原則申告不要。
住宅ローン控除も、中古住宅(買取再販でないもの)は借入限度額が新築とは違います。認定住宅・ZEH水準省エネ住宅は3,500万円・13年、省エネ基準適合住宅は2,000万円・13年、その他の住宅は2,000万円・10年です。新築の「その他の住宅」は0円でしたが、中古はその他の住宅でも借入限度額があります。この違いも、購入前に確かめてください。
出どころ: 国税庁 タックスアンサー No.1211-1(新築)・No.1211-3(中古)[令和8年4月1日現在法令等]、財務省「令和8年度税制改正の大綱」(令和7年12月26日閣議決定)、国土交通省「住宅ローン減税」(2026年6月更新)。
大田区で探すとき
大田区だけの新築の平均価格や、大田区だけの中古の成約価格は公表されていません。地域の実例を見るときは、個別の記事を確かめてください。池上駅の周辺の新築分譲の例は池上駅徒歩2分「ドレッセ池上」21年ぶり新築分譲を読むで見られます。中古の成約例は大岡山駅(北千束)の中古マンション|成約43件で見る相場と注意点にまとまっています。どちらも、23区・都区部の公表値と合わせて、価格の位置づけを確かめる材料にしてください。
