中古マンションの売り時はいつが最適?
築年数が鍵を握る!
中古マンションの売り時はいつなのかは、
様々な事柄を総合的に見て判断しますが
ダントツで重要だと言えることがあります。
それが築年数です。
ぶっちゃけそれだけで判断しても
良いのではないかと思えるほど
重要なことになります。
もちろん築年数だといっても
付随情報はいろいろあるので
知識としていろいろ
知っておいたほうがいいです。
今回は売り時と築年数について
掘り下げてお伝えしたいと思うので
参考にしてみてください!
・価格推移について
まずは基本的にことから解説します。
日本の物件の場合、
基本的に古くなるほど安くなります。
ある一定の年数以降は横ばいか
少し上がる傾向が出てきますが、
それまでは安くなる一方になります。
例外は立地が良いといった
条件がものすごく良い物件とか、
ヴィンテージマンションなど
レアリティが高い物件くらいです。
そういうのは滅多にないからレア物であって、
通常は出会えないと思ったほうがいいです。
築年数によりどのくらい下がるのかというと、
レインズのデータが参考になります。
2021年の首都圏のデータによると、
築10年までが5000万円台の中盤あたりで
築20年ほどになると4000万円台の半ば、
築25年ほどになると
3000万円台の半ばにまでだだ下がりし、
築30年付近になると
2000万円台の前半クラスになります。
30年で価格が3分の1くらいになる計算です。
価格は都市によって違ってきますが、
下落率はだいたいどこの都市も
似た傾向にあります。
よほどな好条件がない限り、
例外なく下がっていくということです。
よって、売りたい場合は
早めに売るのが基本となりますが、
そうは問屋が卸さない部分もあります。
次は築年数域ごとに深掘りしていきます。
・築年数ごとの大体の特徴
物件価値的に見ると、
新しい(築浅)ほど高いです。
特に築5年未満の物件は
ほぼ新築同様ですので
とても価値が高くなります。
ただし、築5年未満で売る人は
そんなに多くはいません。
主な理由は新築プレミアムと税金です。
新築プレミアムとは新築物件の価格と、
新築直後の中古物件の価格の差のことです。
ほとんど住んでいなくても
中古物件になってしまうのですが、
その時の価格差は数百万円にもなります。
これは元々の売る側が儲けるための仕掛けですので、
すぐに売ってしまうとかなりの損失ですし、
心情的にもよろしくないですよね。
一般的に新築プレミアムは
物件価格の10~15%あると言われています。
次に税金問題。
不動産を売却すると、
譲渡取得税なる税金がかかります。
その割合はかなり高く、
取得してから5年未満だと
短期譲渡所得という区分けに入り
30.63%にもなります!
3000万円で売ったとしても
900万円以上持っていかれるのです。
それだけではなく、
住民税も9%かかりますので、
実際は4割もの税金がかかってしまいます。
そういった切実な事情があるので
築浅、特に築5年未満で売る人は
とても少ないのです。
しかし裏技があります。
・住宅であれば、無税にできる控除
不動産売却益に課せられる「譲渡所得税」には、
「3000万円の特別控除」という特例が適用される場合があります。
適用されれば「譲渡所得税」を抑えることができますよ。
いわゆる、儲けた金額が3000万円以内なら
無税にできるという合法な節税対策ができます!
① 下記のいずれかを満たすマイホームである事
a. 現在、メインに住んでいるマイホームである
b. 転居済みの場合、転居後3年目の年末までの売る事
c. かつ土地の売却契約締結が解体から1年以内であり、その土地を賃貸していないこと
d. 単身赴任の場合、配偶者が住んでいる建物であること
② 不動産の買主が親族や夫婦、同族会社など、特殊な関係でない事
③ 売った年の前年、前々年に、3000万円の特別控除又はマイホームの譲渡損失が出た場合の損益通算及び損失の繰越控除の特例の適用を受けていないこと
④売った年、その前年及び前々年に、マイホームの買換えや交換の特例を受けていない事
⑤ 売った不動産に関して、収用等の特別控除など他の特例の適用を受けていない事
⑥災害によって売る場合、住まなくなった日から3年後の年の12月31日までに売る事
控除を受けるには、上記6つの項目を全て満たしている必要があります。
全部を確認してみてくださいね。
もっと詳しく知りたい人は、
国税庁のホームページで確認してみるとよいですよ。
・知らない人は5年以降でマイホーム売る
物件によっては新築の購入価格と
ほぼ同じ価格で取引されることもありますが、
例外だと思っていいでしょう。
周辺地域の利便性が上がり、
物件価値が上昇した場合などですね。
最も良い売り時は
5年以上10年未満です。
理由は先程と似ていますが
事情がガラッと変わります。
譲渡取得税は取得から5年以上経つと
15.315%と半分になります。
住民税も5%と約半分になるので、
合計で20%ほどとかなりお得です。
そして物理的にも有利です。
築10年未満もかなり新しいですし、
設備の劣化も小さいので
買い手のメリットも大きい。
築10年以上になると
また状況は悪くなります。
築年数が一桁と二桁では
買い手の印象もだいぶ変わってきます。
何より問題は修繕費が高くなることです。
マンションは定期的に大規模修繕を
行う必要があるのですが、
その周期がだいたい12年前後なのです。
ただ、築15年くらいまでなら
まだ新しい方で人気があり、
売り時といえば売り時です。
狙い目といえるのは
大規模修繕を行った後です。
その方が新しく見えるので
アピールしやすいメリットが
売る側に出てきます。
築16年以上になると、
価格の下落が激しくなるので
より急がないといけない時期です。
住宅ローン控除の絡みもあります。
木造なら築20年以内、
大家建造物なら築25年以内が条件ですので
このあたりがひとつの山場になるでしょう。
築26年を超えてくると、
価格は最下層域に達するので
急がなくても良い状態です。
最近は新築マンション高騰により
中古マンションの需要が増えていますし、
築31年以上の売出し数が
最も多いというデータもあります。
全体的に中古マンションの数が
増えてきたことが最大の要因と考えられます。
物件を買ったときの築年数(価格)が
基準ですので築古物件だとしても
慌てる必要はなかったりします。
築40年を超えてくると
耐震性の話も出てきますが、
いつ建てられたかが重要ですので
古くても丈夫なら問題ありません。
少しでも高く売りたいのであれば
どれだけ良い印象を買い手に与えられるかです。
最近はリノベーションが流行っているので、
新築に近いように改装できます。
低金利が続いていたり、
中古マンションが活況なことから
築年数は以前ほど重要では
なくなっている感はあります。
しかし、それでも人間は感情に
左右されやすい生き物です。
やはりなんだかんだいって
古いより新しいほうがいいとなるのです。
ということで売りたいと思ったその瞬間こそが
最大の売り時だと思って行動に移しましょう!